Shangri-La CD 発売

例によってSNSで先走って書いていますが、公式サイト発足まで約半年をかけて準備してきたProject Agartthaでついに情報公開しました。
ついでにShambara OrganizerであるTsuyoshi HoshiのCDを発売しましたw

Agartthaでは事業立ち上げのためにカンパを募ってます。

カンパを求めるにつき、これまでただ何も人に還元できるものがなく、立ち上げまでの間はただ助けてもらうばかりということになってしまっていましたので、個人的には少しそれが後ろめたいというか申し訳ないなと思っていたので、話し合った結果グッズ販売などをして、僅かながらでも自力で資金を集める努力をし、人に還元できるものを用意した上でカンパを募ろうということになりました。アイディアは他にも色々あるのですが、その第一弾としてオリジナルCDを販売するということをさせていただきました。このために結果として2ヶ月という時間をいただいたこともあり、11月になってしまいました;

権利はShambara ProjectのOrganizerとしてCDを制作、著作権は製作者に残し、販売権と著作物の管理をAgartthaにお任せする形で共同Shopを立ち上げ、ミニアルバム500円、シングル300円で販売します。

Shambara Projectとしても何か考えて、他にも販売するものを用意することになるかもしれませんが、基本的にその利益はすべてAgartthaへカンパします。カンパした利益はすべてその事業立ち上げや運営に使われるので、応援していただける方はぜひカンパなどをご検討ください。また、お金はないけど・・・という方でもチャリティとしてのグッズなどを募集する予定なので、技術や能力の有る方のPR目的、あるいは慈善事業的な目的での社会貢献活動でも、Shambaraで行なっているようにCDの販売委託、あるいはアクセサリー販売の委託などで受け付けていこうかと考えていたりしますので、そういった形の支援でも利害が一致するのであれば是非ご検討ください♪

それはそれとして以下、もう既に出回っているので音源についての話でも書いておこうかなと思います!

Original Mini Album 2nd Single 1st Single

Shangri-La

Lemon Oil Shangri-La (Single Ver.)
Shop Shop Shop

1. Shangri-La (Album Ver)
2. Passionato
3. Lemon Oil
4. Silver Moon

 

1. Lemon Oil
2. Silver Moon

 

1. Shangri-La (Album Ver)
2. Passionato

今回のCDは合計3枚の発売となりましたが、実質これまでOrganizerのProfileでひっそり載せていたデモ音源を一から録り直し、製品版として作り直した「Shangri-La」、「Lemon Oil」と、CDを発売するに辺り追加した新曲「Passionato」、デモ音源で好評だった「銀の月」のリマスター盤として「Silver Moon」の4曲です。Shangri-Laに関しては、Single版には全ギターパートの演奏や、伴奏パートのミックスが異なるシングルバージョンを収録したので5曲とも言えるのですが、LemonOilはミニアルバムの曲と同じ内容になっています。

Shangri-La

Shangri-Laという曲は、確かはじめてネットにデモ曲として掲載したのが2010年の2月頃。当時エフェクターの使い方に凝っていて、ZOOMというメーカーのG2.1uというポピュラーな小型マルチエフェクターを試していて、一般的なアナログエフェクターでは出せないような、それでいてエレキギターらしい歪みというのを試行錯誤しながら作りました。エレキギターの歪みの音というのは厄介なもので、これが万人にとって、あるいは自分自身にとってすらベストという音は存在しないと思います。飽くまで自分の主観上、その時の気分に大きく左右される好みの問題なんですよね。

だからこそ、一般的に良いと言われている普通の音を目指し易いし、自分もそういったポピュラーな音を何も考えず普通に使ってきたと思います。でも、ある時、とても幅広くマルチに、様々なシーンにも活用できる国産の良質なアナログのオーバードライブを手に入れました。今でもそれをメインで使っていますが、それはエレキギターらしい音でありつつ、自分の中であまり他のオーバードライブでは再現できないような音だと感じました。当時の環境ではそれをライン録音では上手く使うことができなかったため、マルチエフェクターでそれを再現できないかと試行錯誤したわけです。

今回は環境も少し変わったので、そのアナログエフェクター「Miracle」というオーヴァードライブをShangri-Laで使ってますが、当時試行錯誤の結果、自分の音楽スタイル、、というと大仰ですが、要するに好みの演奏や表現までを色々と考えさせられた曲だったなと思ってます。それまでにも曲は色々と作ってきましたが、表現者としては音と同じく試行錯誤していた段階で、自分にとってどんな音がいいのか、人に聴いてもらいたい演奏はどういったものなのかということをあまり考えないまま曲を作ってきたと思います。そんなわけで、弾く度にそれをまた一から自分に考えさせてくれる曲が、このShangri-Laになったわけです。

今回は、今の自分にとって表現したい二つの音が見つかったので、Album Ver.とSingle Ver.の2曲を録る羽目になり、結局迷いに迷って創りあげたのも最後になってしまいましたが、シングル版とアルバム版と聴いていただける人には楽しみが増えていいかなと思いつつ、AlbumとSingleに分けてどちらも収録してみました。曲自体は同じなので、聴く人によっては大した差がないと思う人と、凄く違うと思う人と別れるかもしれませんね。個人的にはデモ版より遥かにクリアで深味のある音に仕上げられたので、どちらも今のところ気に入ってます。自分にとって表現し易い世界観の曲なので、何度も弾きたくなる曲だったりもします♪

Passionato

今回のCD発売では最初から4曲程度のミニアルバムにして、Shangri-LaとLemon Oil、新曲2曲という構成のつもりでした。その一曲目として作ったのですが、作ったはいいものの技術的にとても難しくて、もう一曲の新曲は時間的に今回は断念しました。デモの段階では通しで弾いたものを一度マスタリングまでしていたのですが、ちょっとあまりにも下手で販売するには申し訳ないと思い、部分的に分けて録り直したものを作り直しました。その段階では440Hzで創られていたのですが、何度も聴いている内にピッチが気になりだし、再び少し高いピッチで弾き直しました。

結果、全体として3度もCD版を作ったことになるのですが、伴奏も作り直して最も曲に合うピッチを探した結果、おかげでこの曲だけピッチが高くなってしまい、他の曲もマスタリングし直しつつ、ギターパートも録り直す羽目に。つまり、今回のアルバムはShangri-Laという名前になってますが、実はこの曲を基準に創られています。

自分は普段から、外で弾くときも少し高いピッチでギターを弾きます。あまりチューナーでピッタリに合わせてもしっくりこないことが多いため、自分が一番気持ち良いと思えるピッチでチューニングするので、大体チューナーでは440Hzに合わせるよりも2~3Hz程度ですが少し高くなっていることが多いんですね。これは、ギターという楽器がチューニングの不安定な楽器なので、すぐに音程が下がることを懸念してそうなったのだと思います。ボロいギター使ってますし。普通に持ったり触れたりしているだけでも、温度や湿度で弦のテンションは変わってしまう楽器なので、その対策に一曲の中で音程が下がっても耐えられるように、自然とそういう手法になってきたのかもしれません。

他にも、ギターの標準的なビブラードというのは、弦を押し上げて行うことが一般的で、自分の演奏法もそういう技術を使います。つまり、そういうビブラードをかけた音というのは音程が上がって、戻るという状態が繰り返されている演奏法なんですね。こういったことからも分かる通り、音程は下がっているとかチューナーで正確というよりも、少し上がっている箇所もあったが一般的によく聴こえるということなわけです。勿論、ケースバイケースですが、それがどこまで上がっていたら最適で、どの程度が不適切なのかを今回自分なりに探しました。これはもう苦行のような作業でしたが、その結果に自分の中で落ち着いた音が収録されています。測ってなくて、自分の耳だけで判断したため正確にはどのくらいのピッチなのか判りませんが、今の自分としてはこのくらいが丁度いい感じです。

いつもより少し高いくらいなので、4~5Hzくらい高くなっているかもしれません。

話を戻すと、曲自体はシンプルなものですが、テーマにしてもアドリブや展開部にしても、ギターの単音が自分にとってはとても難しい曲でした。まずリズムがピッタリでも先ノリでも後ノリでもしっくりこない。つまり、全体を同じように演奏してもつまらない感じで、下手なのが更にただ下手に聞こえてしまう曲でした。そんなわけで、時に速く、時には叙情的に、時に正確に表現を考えて情熱的な演奏を余儀なくされる曲であることから、音楽用語のPassionato(情熱的な)という名前にしたわけです。この曲は主旋律がすべてクリーントーンで録られているので、誤魔化しも効かないし、少し変わったトーンにしてあるため、他の誰かのギターの音が参考になったりもせず、自分の中だけで突き詰めなければならなかったことでも、結果的にはそういう演奏に繋がってよかったのかもしれません。

今の自分にとって技術的限界にある曲だと思うので、この演奏を再現するのはかなり時間を要すると思いますw でも、自分で作ったからいつでも弾けるという類のものでなく、そういうものも録っておきたかったので、大変でしたが良い経験になりました。この曲のお陰で、自分にとって表現したいものがどういうものなのかがまた少し解った気がしています。シンプルな曲を自分の表現で演奏する。これが同時に、もっとギターが巧くなりたいと痛切に思う一曲でもあったりして。ちなみに、今回のミニアルバムはSilver Moon以外、殆ど似たようなコード進行で、同じキーのものをチョイスしました。レッスンなどでよく言うのですが、コードや音の上がり下がり、リズムの変化や構成にばかり気を取られていて、演奏する自分の感情や想いなどが疎かになっていては本末転倒だと思っています。

自分の好みだからという理由もあるものの、同じようなコードや、同じキーの曲でも何がしたいかによってまったく違う曲になるのが音楽です。そういうことも含めて表現したかったことなのでこの選曲にしたわけですが、聴く人の興味の根幹が演奏者の想いや感情にない場合、例えば音楽理論とか楽器の仕組みや技術、あるいはジャンルなどに向いている場合には分からないことかもしれません。ただ、音楽を音楽として奏で、それをただ音楽として聴く、その本質が自分にとっては大切なことだと思っています。人の音楽を聴いていても、そこには人がいて、演奏する人と聴く人の両者がいることもまた、自然なことであって、だからこそ音楽は魅力的なんだなぁ、と思うことがよくあるので、次に曲を創る時にも忘れないようにしないとなぁ、と思ったりしてます。すぐ忘れちゃうんですよね。こういうことって。

Lemon Oil

Lemon Oilという曲は自分の主催するShambara Projectのノンジャンル・セッションを行った時に、その時のメンバーとその場で演奏しながら作った曲です。その時のセッションメンバーとの音でのコミュニケーションは、自分にとってとても記憶に残るくらいにいいものでした。その場限りの演奏だから再現する必要もないものでしたが、そのイメージを使って自分なりの表現をしておきたいと思い、すぐにデモ音源を作りました。その後すぐに大震災がきて、ほぼ作りかけのような状態のデモでしたが色々な想いがあり、ネットにデモを公開して創作活動を一時的に制限し、社会貢献活動に重点を置くようにしたのが2011年でした。この年、自分は生活環境も変わり、まぁよく変わるのですが新しい生活をし始めた矢先ということもあり、色々と迷いや不安の中でこれから自分が何をすべきか、一から考えなおさなくてはいけなくなっていきました。

2012年になり、色々なことを経てまたこうしてこの曲に向かい合った時、人と人が繋がって助けあい、コミュニケーションをとって一つの場を構築するというセッションの良い部分を思い出すきっかけになってます。そして、それが今後の自分の行動を方向付ける、決定的な実感として揺るぎないものにすることができる、自分にとってはとても大切な曲になりました。デモの段階で適当にマスタリングした結果、あれには古いレコードによるノイズのような音が入っていたり、フランジャーをエンベローヴフィルターのような使い方で使った結果なのか、なぜかトレモロのような効果が出たりと面白い音が沢山入っていたのでその世界観を再現し、よりクリアで質の高い音源にするのは大変でしたが勉強になりました。

ギタリストとして、この曲で想うのはノイズの大切さです。他の曲も含めて、このアルバムにはあからさまなくらいにノイズが入ってますが、使い方によって耳障りではなく、むしろそれが一つの表現となることを体現したい想いから、LemonOilは最初からノイズで始まりますw といってもちょっとですが、ギターの電気ノイズを使いました。ノイズには色々なノイズがあるのですが、使ったのはポピュラーなものです。このギターを録る時は、オーバードライブの音が基本になっているので、割とクリーンなところでも結構ノイズが入ってます。それが有るのと無いのとでは、臨場感が違ってくるんですね。ライブなどで本当に楽器を目の前にしていたら、当然その場にあるはずのノイズですが、ライン録音では消そうと思えば消せてしまいます。しかし、それはその曲のらしさを失うことにも繋がりかねないんですね。勿論、要らないノイズはただ邪魔なだけです。だから、とても扱いが難しい。

世に出回るクオリティの高い音楽などは、もっともっとそういうことを深く考えられているものも非常に多く有ると思います。だから、作りながら世にいる本物のミュージシャンは本当に凄いなぁ、と思ったりしてました。音に対する感受性の高さは、才能とか選ばれた人間の持つ特異なものではなくて、間違いなく努力によって培われる点が大きいと思います。本当にそれが好きで、時間と労力、想いとメッセージを込めて創られている芸術には、判る人には判るその価値が存在するんですよね。自分は大したギタリストではないのですが、少しでもそういう領域に辿り着けるような表現ができるように考え、工夫し、できるだけの努力をしていきたいと思います。この曲はそういうことを思い出させてくれる曲だったりしますが、今の自分は限界が低いので未熟さを痛感する面もあります。

脳内では本当は、よりノイジーで美しい曲なんですけれどもw

聴くスピーカーによってはそうなってません。どうも、中高域が強調されるようなセッティングになっているスピーカーだと厳しいようです。今の時代は、圧縮音源が主流で民生機器もピンからキリまで本当に幅広いため、どんな環境でも耐えられる音源というのが望まれます。エンジニアにとって、良いスピーカーで聞いたら分からないけれども入っていた不必要なノイズが、スマートフォンのスピーカーから聞いたら強調されて聴こえていたなんてミックスは、少なくともそのエンジニア本人にとっては本来駄目なミックスなはずです。自分で駄目出しすると真に受け取られて仕事干されるなんてことがあるでしょうから、思っていてもネガティヴなことが口に出せない人もいると思いますけど。まぁ、自分はどこにも属していないので関係ないですが、金をかけずに良いモニターは買えないし、デバイスをすべて仕入れてそれぞれで聴きこむなんて手間は普通到底かけられないので、何にせよどこかで妥協しなくてはならないわけですが、もう少しやりたかったかな~と思ってます。経済的時間的限界がなければ。でも、それはそれでその時の自分ってことなので、気に入ってたりはします♪

Silver Moon

Passionatoで最初から予定が狂ってしまったので、過去の曲から一つ選曲することになったわけですが、ほぼ迷わずこの曲になりました。

この曲は録った音自体は古いものです。2006年頃。メインで使っているFender STS-550という白いギターは、20年来のボロいギターで、その頃ネックがもうよれよれでした。いい加減メンテしても限界があるレベルで寿命がきていたため、新しくネックをオーダーして付け替えたのですが、音はとても気に入っていたので、換える前に何か録っておこうと考えて作った曲でした。その時に想っていた色々な、今の自分には表現できないことも音の中にはあるので、CDにはそのまま入れることに。今まで作ってきたデモ音源の中では人からも一番評価が高かったし、技術的には未熟なため今回新しく録ろうか迷っていたのですが、当時のこの音は今再現できるものではないし、何よりそのネックの音そのものに近く、更にクリアでエレキギターらしくリミックスできたと思うので、短い曲ですが気に入り度としては一番気に入ってます。

どの曲も全然違う感じの曲といえばそんな感じですが、どの曲も自分らしいといえば自分らしくなっていると思います。

エレキギターという自由な楽器が好きで、一度は音楽から離れたものの気がつけばまたそこにいて、CDまで出すことになるとは奇妙な人生だったりしてますが、こういうのも運命なのかなと最近は思います。人生というのは例えば金があろうと無かろうと、自分の思い通りにはならないことばかりであったりしつつ、でも、望もうと望むまいと自分の選択した結果に結末はやってくる。それが良かれ悪かれ、生きるということは受け入れることに他ならない。たまたま自分が今できていること、やっていることは、それまで自分がやってきたり考えてきたことの結果なんだなと実感してます。本気で良い物を作ろうとして、その結果にできたものは自分なりに気に入ってますが、皆が気に入ってくれるとは思いません。ただ、これらの曲達が、聴く人の心に何か少しでも良いものを残してくれたら、と、そんな想いを託して世に出すので、楽しんでいただければ本望です♪


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